ファッションEC業界に再編の動き 。マガシーク、スタイライフ、楽天、NTTドコモ、エニグモ、新旧のプレーヤーはどう動くか。

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2013年に入って急成長を続けるファッションEC業界に再編の動きが出てきた。

1月21日、ソーシャルショッピングサイト「BUYMA」を運営するエニグモの代表取締役社長兼共同最高経営責任者・田中禎人氏が、4月26日開催予定の定時株主総会で退任することを発表。取締役も辞任し、後進へ道を譲ることを表明した。
2005年にサービスインした「BUYMA」は、海外在住のバイヤーから出品された世界中のブランド品を購入できる新しい形のファッションECサイト。会員数は100万人を突破し、昨年7月には東証マザーズへの上場も果たしている。

1月30日には、NTTドコモがファッション通販サイト「MAGASEEK」を運営するマガシーク株の株式公開買い付け(TOB)を発表した。発行済み株式の75%を取得し、今年度中の子会社化を目指す予定。
「MAGASEEK」の現親会社である伊藤忠商事との業務提携を視野に置きつつ、昨年12月から始めたスマホ&タブレット向けのネットショッピングサービス「dマーケット」内での、ファッションECサイト立ち上げを検討している。「MAGASEEK」の中心ユーザーである20~30代の女性層は、モバイルショッピングの利用率も高い。NTTドコモは今回のTOBを契機に、手薄だったファッション分野への事業拡大を目指す。

さらに2月4日には、楽天がファッション通販サイト「Stylife」を運営するスタイライフ株の公開買い付けを発表。楽天は昨年5月に同社株の32.5%を取得して筆頭株主となっていたが、今回のTOBによって完全に傘下に収める構えだ。
「Stylife」は2000年にサービスインしたニチメン系列のECサイトで、会員数は150万人。楽天は昨年4月にオープンした自社のファッションEC「RAKUTEN BRAND AVENUE」内で「Stylife」のショップを展開しているが、今後はスタイライフが持つ様々なブランドとの連携を活用し、ファッションEC分野の規模拡大を図っていくという。

ここ数年、ファッションEC業界は「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの一人勝ち状況が続いていた。だがこうした再編によって、今年以降、業界の勢力地図は塗り替えられるかもしれない。
もうひとつの大手ファッションECであるアマゾンも、昨年秋に「Amazonポイント10%還元キャンペーン」を打ち出して一挙に攻勢をかけてきた。
今後のファッションEC業界の勝敗を決める要素は、価格か、品揃えか、あるいはユーザーオリエンテッドなサービスの形態なのか。新旧のプレーヤーが入り交じる新たな舞台から目が離せない。
《薄井テルオ》

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