【INTERVIEW】島地勝彦[前編]“バーマン”島地がファン客と交流するBAR「サロン・ド・シマジ」

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“バーマン”島地勝彦氏。左胸には伊勢丹の店員の証、「島地」と書かれたバッジをつけて。土日は一日中立ちっぱなしで客に応対。
  • “バーマン”島地勝彦氏。左胸には伊勢丹の店員の証、「島地」と書かれたバッジをつけて。土日は一日中立ちっぱなしで客に応対。
  • 『スパイシーハイボール』をつくる島地氏。仕上げはペッパーを振りかけて。
  • シェイカーで『母なるシングルモルト』をつくる島地氏。バーではパイプや葉巻も吸える。
  • スカルモチーフのアイファニーのリング(左手)と、島地氏デザインのリング(右手)。後者は開閉でき、「女性にふられたらここに入れた毒をあおるんだ」と洒落っ気ある一言。
  • 「ここはパワースポットなんだ」壁に飾られた柴田錬三郎の書(右端)、今東光の書(右から2番目)、横尾忠則の絵(真ん中、下)などが強運を呼ぶ。
「なんでここをオープンしたかと言うと……シガーを吸いながらシングルモルトを飲むことができる百貨店はどこにもないから。世界中でも伊勢丹メンズ館だけにしかないのよ。新しいことをやるっていうのは勇気のいることだからね」

新宿伊勢丹メンズ館8階の一角に、シングルモルトウイスキーと葉巻をたしなむことのできるバーがある。昨年9月12日にオープンした、文筆家・島地勝彦氏プロデュースによる「サロン・ド・シマジ」だ。 シングルモルトと葉巻とパイプをこよなく愛する彼は、もともと東京・広尾に仕事場兼バーである「サロン・ド・シマジ本店」を持ち、気心知れた客人達を招いてウイスキーを振る舞っていた。ある時、三越伊勢丹の大西社長が訪れて意気投合し、これを模した店内企画を島地氏に提案、実現させたのがこの空間である。

「お酒飲めますか?」インタビューの始めにハイボールを取材者に振る舞う島地氏。ウイスキーなのに爽やかですっきりと飲みやすい。ほのかに胡椒(こしょう)の刺激が舌に残る。
「そうでしょう?この味に病みつきになってしょっちゅう通う連中もいるんだよ。まさに僕のサロンなんだ、ここは。せいぜい6名程度がちょうどいいんだけど、最高12人まで入れるからいつもそれくらい入れちゃって、ぎちぎちになりながらやってるんだよ」

平日は執筆に明け暮れ、週末になると“バーテン”ならぬ“バーマン”(英国式の呼称)に変身。スコットランドのシングルモルトウイスキー「タリスカー10年」にペッパーを振り掛けた“スパイシーハイボール”や、同地で採れる「スベイサイドグレンリヴェットウォーター」で割った“母なるシングルモルト”などを自らの手で作り、サーブする。
「平日は原稿書いてアップアップなんだよ。でも土日は13時から20時までここでびしっと立ってるんだ。一週間働き通しなのかって?そうだよ、もう72歳だけどね」

島地氏は、80年代に集英社の『週刊プレイボーイ』編集長となり、100万部の黄金期を築いた名物編集者として有名で、現在はエッセイなどを執筆している。「大学生の頃、朝起きられないもんだから、編集者かバーマンになろうと思っていたわけ」と語る。

多くの著名人と親交が深く、サロン・ド・シマジの壁面には柴田錬三郎、今東光、開高健、横尾忠則らの書や訓示、絵などが飾られている。
「ほら、こういったものがあるでしょう。それで、いい“気”が湧き上がってくるんだよね。そこに俺がいることでさらに気を増幅させる。それでお客さんが来る。ここへ来て強運をもらって運気が上がった人、多いよ。だからここはニューパワースポットなんだ、僕にとってもね」
ファンの常連客、新聞やラジオなどで話題を聞きつけた人々が男女問わず全国からこぞって集まる。
「来てくれた人達はみんな元気な顔をして帰っていくよ。僕もここで刺激を受けている。当初はここで執筆もするはずだったんだけど、到底できないね」

後編では氏のこだわりが凝縮された品がそろうショップをレポートする。
《奥麻里奈》
  • “バーマン”島地勝彦氏。左胸には伊勢丹の店員の証、「島地」と書かれたバッジをつけて。土日は一日中立ちっぱなしで客に応対。
  • 『スパイシーハイボール』をつくる島地氏。仕上げはペッパーを振りかけて。
  • シェイカーで『母なるシングルモルト』をつくる島地氏。バーではパイプや葉巻も吸える。
  • スカルモチーフのアイファニーのリング(左手)と、島地氏デザインのリング(右手)。後者は開閉でき、「女性にふられたらここに入れた毒をあおるんだ」と洒落っ気ある一言。
  • 「ここはパワースポットなんだ」壁に飾られた柴田錬三郎の書(右端)、今東光の書(右から2番目)、横尾忠則の絵(真ん中、下)などが強運を呼ぶ。

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