若手クリエーター支援の「日本アパレルファッション産業協会プラットフォーム」。産地や流通ともコラボを推進

2013.02.13

アパレルファッション産業協会は会員企業とクリエーターの交流の場を提供する「日本アパレルファッション産業協会プラットフォーム(JAFIC PLATFORM)」事業で、産地や流通とのコラボレーションを推進する。

「JAFIC PLATFORM」は即戦力となる企画のアウトソース先を求めている日本アパレルファッション産業協会の会員企業と、若手・中堅デザイナーブランドなど才能を発揮する場や活動の機会を求めている国内の新興クリエーション企業がそれぞれのニーズと希望条件に見合った適正な相手を見つけるために2010年にスタートしたプロジェクトビジネスの「出会いの場」を提供することで、日本のファッション産業の活性化を図るのが目的だ。

会員企業は事前登録し、要望内容を、新興クリエーター企業は年間登録料を支払い、会社概要・ブランドプロフィールなどの詳細を、それぞれ事務局に提出することで、ニーズと希望条件に見合った相手を見つけ、検討できるようになっている。平成23年度は企業74社、クリエーター88人、24年度は企業82社、クリエーター82人が登録。一昨年6月のスタートから昨年10月末までで、業務委託要望77件のうち成約件数は40件に達し、現時点での登録数は企業85社、クリエーター85人。登録したブランドは「ヤストシエズミ(Yasutoshi Ezumi)」、「ナオシ サ ワヤナギ(Naoshi Sawayanagi)」、「ソマルタ(SOMARTA)」、 「モトナリオノ(motonari ono)」、「リツコシラハマ(RITSUKO SHIRAHAMA)」、「モードアコテ(MODE ACOTE)」、「テ アッシュ デ ラ メゾン(T・H・D la maison)」など、メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京に参加しているブランドも多い。

若手注目ブランドの中にも新年度から登録したいという声が増えているが、今後はクリエーターの登録を現在のファッションデザイナーやグッズデザイナー、グラフィック、webデザイナーだけでなく、フォトグラファースタイリスト、空間プロデューサーまで広げるとともに、産地や流通とのコラボレーションを進める予定。

産地については昨年11月、合繊産地の石川産地で行われたコンテストショーに、天池合繊など産地企業16社とともに大手アパレルやスポーツメーカー16社の社長や企画担当者が参加。2月20日に一宮で開催される尾州コレクションには、コラボレートデザイナーとして「ガッツダイナマイトキャバレーズ(GUT'S DYNAMITE CABARETS)」のAKI、「ヒデノブヤスイ(Hidenobu Yasui)」の保井秀信らが参加を予定している。

今後はコラボレーションの対象を合繊やウールだけでなく、コットンやニットなど対象産地を広げていきたい考えだ。一方、流通とのコラボレーションについてはリミテッドショップなど、売り場との取り組みを模索しているという。
樋口真一
  • 2012年7月の「日本アパレルファッション産業協会プラットフォームプレゼンテーション2012」での「モトナリオノ」のショー
  • 2012年7月の「日本アパレルファッション産業協会プラットフォームプレゼンテーション2012」での「ヤストシエズミ」のショー
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