原油高と急激な円安から、大手合繊メーカーが相次いで値上げを発表

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今年に入り、大手合繊メーカーが相次いで糸(長繊維)・綿(短繊維)・テキスタイルの値上げを発表している。

1月30日には帝人と帝人フロンティアがポリエステル繊維の販売価格を改定。2月1日から糸と綿の価格を1キログラムあたり20円、テキスタイルの価格を5〜10%値上げした。2月6日には東レがナイロン及びポリエステルの糸・綿、アクリル綿の価格改定を発表。3月出荷分から、ナイロンは1キログラムあたり50円、ポリエステルは30円、アクリルは20円値上げされる。裏地・資材用途を中心としたテキスタイルについても、4月出荷分以降は現行アパレル入り価格比で5〜7%の価格アップとなる。

価格改定の背景にあるのは、原料と用役のコスト上昇だ。昨年秋以降の原油価格上昇に伴い、合繊の主原料であるエチレングリコール(MEG)、高純度テレフタル酸(PTA)、アクリルニトリルなどの原料価格が上昇。これに加え、昨年12月以降続く急激な円安が業界に打撃を与えた。また、電力料金の上昇に代表される用役費アップも各社の経営を圧迫している。

原料価格の上昇による合繊メーカーの価格改定はこれまでにもあったが、今回は予想を超えるスピードで円安が進行したため、固定費や比例費の見直しといった費用の削減と生産効率化ではコスト上昇分を吸収しきれなかったようだ。大手2社が値上げを発表したことにより、他の合繊メーカーも追随する可能性は高い。今後は生地メーカーやアパレルメーカーも対応を迫られることになりそうだ。
《編集部》
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