【編集ブログ】お正月、山本耀司語録を観ながら考えたこと

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皆様、あけましておめでとうございます。今年編集ブログは、山本耀司氏のメッセージのご紹介から始めたいと思います。


この動画は、山本氏がクリエイティブ・ディレクターを務めるY-3(ワイスリー)の10周年を記念してつくられたドキュメンタリーフィルム「THIS IS MY DREAM」。DVDも発売されていますが、そこから引用した、10編の動画がY-3のYoutubeにアップされております。

山本氏についての書籍はたくさんありますが、あえてこの動画を紹介するのには理由があります。それは、ヨウジのギターの弾き語りも観ることができるから、、、ではなくて、氏が英語で、自身の言葉で語っているからです。世界を舞台に勝負しているという自負が、その姿勢に表れているような気がしてなりません。

デザイナーが"語る"ということ。私がロンドンに留学していたとき、セントマーチンズやロイヤルカレッジオブアート、スレードスクールオブファインアート (ロンドン大学)などの学期末の展示会をよく回っていました。そこでは、作品よりも、説明文の長さと、一緒に展示されているリサーチ資料の多さにびっくりします。作品も資料も使えるものすべて使って、なんとかして自分の想いを伝えようというパワーが展示から伝わってきて、見終わった後はヘトヘトになるくらいでした。

そこで思い出したのは、「セントマーチンズは、服を作らなくてもいいのよ。裸でもいいの。そこにコンセプトがあれば」というある人の言葉。かなり主観が入った意見ですが、なるほど、と。さすがマーティン・クリードの作品を評価した国。

そのときはおもしろいなー、と呑気に思っていただけでしたが、クリエーションを言葉で伝えるという仕事を初めてから、その大切さを実感することになりました。クリエーターの想いが言葉になって、語られたストーリーが世界観となり、その言葉が活字となって、メディアを通して社会に広がっていきます。その過程でつくられたイメージが、またそのクリエーターの世界を形作っていく。世界中のクリエーションについての情報が瞬時にネットで得られるようになった今、それぞれの個性をさらに際立たせるためにも、言葉で伝えることの重要性がより増しているようにも感じます。

だから、言葉少ないクリエーターさんは、恥ずかしがっていないで、素晴らしいものを作っていることをみんなに知らせてあげてほしい。いいものに出会いたいと願っている人はたくさんいるし、いいものに出会うともっともっと知りたくなる。

そして今ファッションの世界で、「言葉」を見直す動きがあることを時々耳にします。その話はまたいつか。
《編集部》
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