【PRESSブログ】ニューヨークと1920年代

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アドルフ・ルースと3番目の妻クレール・ベック
  • アドルフ・ルースと3番目の妻クレール・ベック
年始をニューヨークで過ごしてきました。
今回の滞在では、1920年代を強く意識しました。

五番街のバーグドルフ・グッドマンでは、グッチの秋冬シーズンのウインドーディスプレイがきらびやかでしたし、トニーアワードでベストコスチューム賞にノミネートされたミュージカル、「Nice Work If You Can Get It」でも、20年代のファッションがとっても素敵でした。

ファッションの仕事では店頭に並ぶ半年前にコレクションを目にするため、20年代は昨年流行して、今は収まったような気分になっていたのですが、街では正に現在進行形で20年代が流行っていました。

20年代はそれ以前のゴテゴテとした洋服から、機能的でシンプルな洋服へ、ロングヘアーからショートカットへ、の時代です。政治も文学もアートもファッションも同じ土俵で語られる20年代はとても洒落た時代です。世紀の始めから20年代に活躍した、オーストリア=ハンガリー出身のモダニズム建築家、アドルフ・ロース(Adolf Loos)が洋服について批評している一連の文章では、男性も女性も、TPOに合った、いいものを着ることがとても大切と説いています。この時代はファッションが今よりも重要視されていました。

世紀の初めから20年代に掛けては、アメリカ大陸の国々がアートの分野でも、文化的にも国内に内向きになって「自国らしさ」を再発見する時期でもあります。ちょうどホイットニー美術館では、20年代から米国らしさを形づくることになったリアリストとモダニストをとりあげて、「アメリカン・レジェンズ」という展示を行っていました。ブラジルでも、1922年に「モダンアート週間」なるものがサンパウロで行われ、政治的にも、文化的にも、アートを含む表現全般が、ブラジルらしく研ぎ澄まされて行きます。

ファッションと、アートと…20年代から学びとることはたくさんあります。20年代のパリと現代がロマンチックにシンクロする、ウッディー・アレンの映画「ミッドナイト・イン・パリ 」ならぬ、「ミッドナイト・イン・ニューヨーク」のような気分で年明けを迎えました。
《Maya Junqueira Shiboh》
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