【東コレデザイナー通信簿vol.03】ビューティフルピープル(熊切秀典)「和を感じさせないように」

2012.12.25

「FASHION HEADLINE」では、先日東京コレクションでランウエイを発表したブランドに2013年春夏を振り返ってもらう意味も込めて、自己講評をお願いしました。

3回目は「ビューティフルピープル」の熊切デザイナーです。

回答者:
ビューティフルピープル
デザイナー熊切秀典

Q1.今季、クリエーションで新しく挑戦したことは?
A:
今回のコレクションはとにかく徹底的に「江戸のいき」を現代のトラッドでベーシックな要素と掛け合わせることに挑戦しました。今の東京を拠点にしているビューティフルピープル流の江戸前流儀で、活きの良い新鮮なトラッドをベースにした一歩先のファッションが出来上がったと思っています!

Q2.コレクションで一番こだわった点は?
A:
江戸や日をインスピレーションにしながらも、和を感じさせないようにしました。ショーのランウエイにも特定の角度から見ると札が浮かび上がって見えるようにしたり、服もある特定の角度から見ると和だけどパッと見は決して和を感じないようにこだわって現代の服に落とし込みました。

Q3.今季の一押しルックアイテムは?
A:
ウール織機に和紙を通し織り上げた二重織の和紙色のジャケット+モヘアのサブリナ丈のスラックス+江戸の緞帳のような縞柄をモダンに作ったボーダーのトップスに、パイソンの雪駄と江戸切子のバングルを合わせたルックです。自分的には、江戸要素満載なのに現代的に仕上がってカッコ良いと思っています。

Q4.バイヤー、プレスに人気のあったアイテムは?
A:
<バイヤー人気>
藍色や肌色のホースハイドライダーズジャケットやアルティメイトピマのトレンチコートなどビューティフルピープルの定番となっているアイテムが安定して人気があります。

<プレス人気>
江戸前寿司の代名詞でもあるこはだのツヤや光までを、箔やアルミを混ぜたプリントで再現したこはだTシャツや福をもたらすと言われる可愛い「ざるかぶり」をインターシャ編みで描いたTニット、和紙をこよりの様に撚った糸で編んだニットなど遊び心のあるアイテムを面白がって頂いています。

Q5.今季のコレクション、採点すると何点?その理由は?
A:
コレクションを採点することは出来ないですが、日々今の自分の実力と会社としての生産能力を現時点で出来る最高レベルで発揮して商品を仕上げようと努力しています!

Q6.今後の展開を教えてください。
A:
来年は本ラインとは別の小さなコレクションでビューティフルピープルらしさを持ったエレガンスなドレスラインを作ろうと思っています。

Q7.他によかったと思うブランド
A:
普段他の東京ブランドを見に行くことはないのですが(招待状ももらえないので…)以前の会社から付き合いがある相澤さんのホワイトマウンテニアリングは見に行きました!トレーニングデイがテーマだけど、トレーニングウエアではない凄くひねりのあるカッコ良いショーでした!
編集部
  • ビューティフルピープル2013SS
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